ことしのなつやすみえいが

今年の夏は、「トイストーリー3」と「ヒックとドラゴン」と「天装戦隊ゴセイジャー+仮面ライダーダブル」を観に行った。いずれも3D映画。
順列をつけがたいほど、みんな素晴らしい映画だった。
備忘録的に、簡単な感想・レビューを。
(軽くネタバレを含んでるかも知れません)




トイストーリー3」
ピクサー映画の代表作のパート3。
人間が見ていないところでは、玩具達が勝手に動き回って、遊んだり冒険をしたりしてるって話。
玩具好き人間には、ドストライクの映画。
シリーズ1も2も大好きなボクにとっては、期待と不安で劇場に足を運ぶのに、若干の躊躇があった。が、そんな不安は、すぐにこの宇宙から吹き飛んだ。
笑って泣いて、心底怖かった。そして笑って、号泣。
いや、超号泣。タオルで口をぎゅ〜っと押さえないと、嗚咽が響くのを押さえられないほどに。本当に、過呼吸か窒息か目からの洪水のような脱水状態か知らないけど、大袈裟ではなく泣き死ぬかと思った。
当初から三部作構成は想定してなかったと思うけど、この作品をもって、「トイストーリー」は見事に、サーガ級になったと思う。
…しかし、本当に恐ろしいのは、この作品の脚本も監督も、若手からの大抜擢で作られているという事。ピクサーのクリエイター層の厚さに感服。



ヒックとドラゴン
主人公ヒックと、ドラゴンにまつわる話。
問答無用の「素敵乗り物映画」。
素敵乗りもの映画とは、こちらの「アバター」のレビュー→(http://d.hatena.ne.jp/KasaharaTetsuro/20091227)でも言及したけれど、心を躍らせるような、素敵な未知の乗り物が登場する映画の事。映画に限らず、「素敵乗り物」作品は、ボクの大好物。
この映画は、素敵乗り物作品として、すべての要素がつまっていた。
例えば…
「乗り物そのものの、素敵デザイン」
「乗り手の主観の画面」
「乗り手の斜め後ろからのショット(=子どもがお父さんの車の運転や、電車の運転手さんを後ろから見ている時のような視線…これはすごく重要!)」
「その乗り物が存在する世界の風景ととけ込んでいる、物凄く引いた絵」
「簡単に乗りこなせない乗り物を、だんだん自分の手足のように乗りこなす過程」
「最終的に観客に『この乗り物に乗ってみたい!』『この乗り物がある世界に行ってみたい!』と思わせる、様々な仕掛け」
…等々。
勿論、この映画の魅力は、乗り物の素晴らしさだけではない。
主人公ヒックの表情の付け方は、本当に絶品だった。ミクロン単位の絶妙さ。完全に「名優」と呼べる域に達してると思う。
圧巻だったのは、すべてのものの重量感。ドッスン!ガシャァ!ズドン!…「CGは軽い」という常識が、どっかにいってしまう。
そして勿論、物語。
子として、父親として、さんざんやられまくってきた「父と子」モノに、またもやられまくってしまった。
そして劇場から出る時に「心に小さなトゲ」を残す、ラストの衝撃…。
ただ、ドリームワークス作品にしては、いつものブラックジョークは抑制されてた気がした。それを期待してる人には不満かもしれない。でもボクはこの映画に関しては、むしろ「よくぞ抑えてくれた!」と好感をもって受け止めている。
この映画が、ボクの心の映画になることは、ディスティニー。



仮面ライダーダブル
テレビ版仮面ライダーダブルの、劇場版。
テレビ版は、概ね2回の放送分で1話という、前後編構成の短編オムニバススタイルなので、映画もそれに準じ、短編として完結した作りになっている。
Podcast番組「そこあに(http://www.voiceblog.jp/himawarigumi/)」の特撮列伝出演時に、ボクがたわ言をほざきまくってたのを御存知の方はすでに御承知だと思うけど、ボクはこの仮面ライダーダブルを、愛している。
そしてこの映画は、ボクのこの愛に応えてくれた。
すべてが名シーン。
脚本、役者の皆さん、監督に、唇が擦り切れて血が出るほどのキスを、送りたい。



…以上。久し振りのブログ更新でした〜。