きんきゅうしゅうかい

 昨日、「非実在青少年規制」に関する、緊急集会に参加してきました。
 集会は、有識者の方々による、東京都の「青少年健全育成条例・改正案」に関してのシンポジウム形式でした。会場は都庁内にある会議室。定員100名との事でしたが、平日の真っ昼間にも関わらず、軽くその倍以上の人間が集まってました。知り合いの作家や編集者も沢山いらっしゃっていて、会場内は大変な熱気でした。
 そして、今、まさに「表現」にとって、本当にとんでもない事が行われようとしている瀬戸際である、という危機感を更に強めました。
 危機感とは即ち、「このままだと、こんな無謀な法案が、今週金曜日に成立してしまう!」です。
 (この案の無謀ぶりは、「非実在青少年規制」というウソみたいな言葉から、推して知るべし...。具体的には先日ブログに書いた事などを皮切りに、挙げ始めたらキリがありませんので、今日は割愛致します。)



 過去の歴史からも判る通り、規制と言う「タガ」は、一度はめられてしまうと外すのは容易ではありません。逆に、一度はめられた「タガ」をキツくしていくことは、非常に容易に行われがちです。実際、規制対象作品の具体的な規定や、処罰事項等は、この改正案が通ったあとに決められることになるとのこと。(...本当に無茶苦茶だと思います。)なので、こういう横暴はなんとしても阻止しないといけないと思います。
 しかし、状況はかなり厳しい...いや、このままだと本当に今週末、3月19日(金)に議会を通過してしまうとのこと。
 もはや議員以外の人がとれる手段は、残念ながらごく限られてしまってる状況です...。


 ただ、「限られてはいるけど、まだやれる事がある!」ということも、昨日の集会で判りました。


 こんな無理な条例案が通ろうとしている背景には、
 「けしからん漫画作品は、子ども達の健全育成の為にも、取り締まるべき。」
 「この規制案に反対したら、『児童ポルノを認める議員』と言うレッテルが貼られてしまう。」
などというお考えの議員が多いということです。
 (参考動画→ http://www.youtube.com/watch?v=seH8av-Gxcw ...この動画では、規制対象の代表としてはっきり「漫画」と名指ししておられますね。)
 そこで、そういう方々に「そうではありません。青少年健全育成は大切ですが、それをもって表現を規制するのは、取り返しのつかない間違いを犯すことになる。」という説明を、自分の言葉で、手紙やメール等で伝えること。それによって、議決権を持った議員の心を動かすこと。
 ...これがボク達が今出来る、ほぼ唯一にして最大の効果を生む方法だということでした。


 ボクは作家の端くれとして、Twitterやブログ等で意思表明したり、昨日のような抗議集会への参加したり、日本書籍出版協会の「東京都青少年育成条例の改正案/疑義・反対 作家リスト」への記載届けを出すなどの行動で、自分なりの意思表示しておりますが、さらに加えて、是非、選挙区の都議や国会議員の方々に、そういった書簡をお送りしようと思います。
 本当に、祈るような気持ちです。
 このブログで共感して頂ける方がいらっしゃれば、幸いに存じます。


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※昨日もお会いした、知り合いであり、尊敬する作家の1人である野上武志さんが、やはりボクが敬愛してやまない漫画家・あさりよしとお先生のmixi日記を引き合いに、とても明快かつ端的にこの問題についてブログでまとめておられました。
→ http://nogami.firstspear.com/


また、やはり大好きな作家の むらかわみちおさんもブログにアツい想いをぶつけておられます。
→ http://murakawamichio.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-0fc4.html

御参考までに...。


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 ブログ一部修正しました。
 「推進している政党が特定の政党のみ」というような誤解を招く記載をしてしました。現状でこの規制に賛成されてるのは、多少の温度差はあれど、党派を超えて賛成する方々です。お詫びして訂正致します。