くうかんひょうげん

これから話題にしようと思ってる「空間」というのは、物体と物体の間にある何も無いスペースのことである。
で、ボクは、その何も無い「空間」が実感できる作品が、好きだ。

長谷川等伯筆 「松林図屏風」)
この作品の空間感は、凄い。ホントに凄い。もう、何度観に行ったことか。
樹の本数はそんなに描かれてないのに、まるで森林浴。
マイナスイオンさえ感じさせられちゃう。
生で見ないとなかなか伝わらないと思うけど。


見えてる物を絵に描くのは、わりと簡単だ。
描けば、そこに存在することになるんだから。
でも、見えない「空間」とか、そこに存在する「空気」とかの表現って、なかなか難しい。
難しいから、いろんな工夫を試みたりしてる。

RIDEBACK spillover アランフェス協奏曲 p12)
「透視図法」とか「3D」とか、そういう計算ずくみたいなものを駆使する方法もあるんだろう。
でもボクは、そういう「計算ずく」をむしろ意識してネジ曲げちゃった方が、かえって、
「見えない物」を「感じられる」んじゃないかなあと思ってたりする。